鬱々としていた。
住んでいるところが嫌いだ。
千葉県なので東京までの所要時間は比較的短い方だが、
それも長距離運転ができれば、不安がなければの話だ。
家族に送迎をしてもらえるのは恵まれたことだが、
自分の娯楽にいちいち伺いを立てていることに、ときおり泣きたくなる。
頑張ればできるんじゃない?と頭の中でもう一人のわたしが言い、
そのためにまた落ち込む。
あらゆる楽しいことが自分から遠いところにある気がする。
このままこの土地のことを憎んで死んでいくのか…
うーん、人生で何度もあった鬱!と思っていたら、
家族が真剣な顔で、話があると言う。
家業が立ち行かなくなり、この家は差し押さえになるという話だった。
確かに「ここ」を出たいとは思っていたのだが。
人の願いを最悪のかたちで叶える聖杯か何かでいらっしゃる?
今は悪態を吐きながら、もう少し便利で、彫金のできる転居先を探しています。