2022/11/20

ただしくて情が深くて繊細な彼(か)の足もとに積まれた髑髏
そのひとはやさしいのだと知らされてわれの社に雪降りつもる

鎌倉殿/公暁と実朝

2022/11/13

傀儡師と傀儡師もまた絆(つな)がれて強く小指を曳(ひ)かれた痕が
約束のために小指はあるのだろう絆(つな)がれてみるゆめがさめない

鎌倉殿/義村

2022/11/04

この咽は未だ因果に噛まれない天がわたしを生き延びさせる

鎌倉殿/頼朝、あるいは義時

2022/11/01

神仏を口説いて落とす自負ならばあるがいったい俺はいつまで
足おとをすべて兵馬の行軍と聞く友の聞かぬ吾(われ)の足おと

鎌倉殿/義村