信じると告げるつめたさここからはかかわらないという宣告
エルピス
信じると告げるつめたさここからはかかわらないという宣告
エルピス
聞かされるうちにみずから閉じたドア「だってあなたは女の子だから」
もしわたしが男だったらためらわず乗れただろうか深夜の電車
エルピス/浅川恵那
「もしわたしが…」の本歌は松野志保
失望は希望を恃(たの)むほど深い そう、もう、だけど、覚えていない
エルピス/平川
支配には死なないていどの衣食住・分割・多忙・時間の経過
いつの間にか飲み込んでいる吐くほどの違和感だった夢の祭典
エルピス/6話
呪いだと知りつつひらく小さき箱削られ嵌まるダイヤの指輪
エルピス/浅川恵那
考える必要はない 手のひらに目を覆われてなだれてゆけば
報われていいはずなんだ あのひとがシャワーを浴びる音がささやく
エルピス/一首目浅川恵那・二首目岸本拓朗
寄りかかる広い背中を求めつつ ほんとにひとりじゃ立てないのかな
エルピス/浅川恵那
告解は吹きっさらしの屋上で正しくはない人に、それでも
エルピス/岸本拓朗
ぺなぺなの人生でいい裏面があるよりそっちが絶対にいい
エルピス/岸本拓朗
生きるためつめたい水を飲むそして駆動してゆくわたしのからだ
エルピス/浅川恵那