平凡な名前の犬が門番の風化していく砂糖菓子の城
創作BL
平凡な名前の犬が門番の風化していく砂糖菓子の城
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前髪を切ってあげたい父親の爪を剥がして見せてあげたい
創作BL
吾は夜の霧になりたし爪先を汀にひたすきみの半眼
ブルガリのブラック・オム裏切りの気配ばかりが確実だった
創作BL
なにもかももう大丈夫父親の後頭部へと向ける銃口
創作BL
ぼくだけの神がほしくてクリスマスツリーの星をぬすんで壊す
創作BL
ただきみに「死ね」と命令してほしい背《せな》に刺青の観音を彫る
創作BL
三日月に齧られていた神さまを叩いて削るお守りにする
創作BL
永遠をきみに捧げる剛毛の莢を潰して豆を差しだす
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神さまに名前をつけた廃屋に倒れたままの三ツ矢サイダー
創作BL
手の甲の慕わしさならあるけれど恋愛などは分からず帰る
一次創作/戸叶名雪