2022/12/14

聞かされるうちにみずから閉じたドア「だってあなたは女の子だから」

もしわたしが男だったらためらわず乗れただろうか深夜の電車

エルピス/浅川恵那
「もしわたしが…」の本歌は松野志保

2022/12/11

失望は希望を恃(たの)むほど深い そう、もう、だけど、覚えていない

エルピス/平川

2022/11/30

支配には死なないていどの衣食住・分割・多忙・時間の経過
いつの間にか飲み込んでいる吐くほどの違和感だった夢の祭典

エルピス/6話

呪いだと知りつつひらく小さき箱削られ嵌まるダイヤの指輪

エルピス/浅川恵那

2022/11/25

考える必要はない 手のひらに目を覆われてなだれてゆけば
報われていいはずなんだ あのひとがシャワーを浴びる音がささやく

エルピス/一首目浅川恵那・二首目岸本拓朗

2022/11/15

寄りかかる広い背中を求めつつ ほんとにひとりじゃ立てないのかな

エルピス/浅川恵那

告解は吹きっさらしの屋上で正しくはない人に、それでも

エルピス/岸本拓朗