マーブルの飴を舐めてるコーヒーとミルクの味を きみの証拠に
うつくしい名前のひとを憎むとき薪が火の粉を吹き散らす
ウルトラマンデッカー/アガムス
月: 2022年12月
2022/12/15
信じると告げるつめたさここからはかかわらないという宣告
エルピス
2022/12/14
聞かされるうちにみずから閉じたドア「だってあなたは女の子だから」
もしわたしが男だったらためらわず乗れただろうか深夜の電車
エルピス/浅川恵那
「もしわたしが…」の本歌は松野志保
2022/12/13
一冊の本をあなたにのこしてく手紙よりきっと雄弁だろう
創作
2022/12/12
縁を切り損なって死に損なって春の庭など眺めて惜しむ
鎌倉殿/義時←義村
太平記end
2022/12/11
失望は希望を恃(たの)むほど深い そう、もう、だけど、覚えていない
エルピス/平川
2022/12/11
最初から必要なかった合鍵を棄てる外にはこわいことだけ
ドンブラ/雉野
2022/12/10
きみの名をつぶやいてみるああこれがにんげんの口、にんげんの舌
シンウル/神永←リピアー
2022/12/09
「にんげんのふりがうまいね」「そうでしょう あなた好みになったんですよ」
創作
2022/12/09
ゆきさきはどうでもよくてただ遠くまでの切符をふたりで買った
心中をしそこねているこめかみを寄せた車窓に海沿いのまち
ほんとうは終点の向こうへ連れていける彼方の桃源郷へ
缶コーンスープの底を軽く打つ子どもだましな家出の途中
シンウル/メフィラスとサトル
「ほんとうは〜」「缶コーン〜」は2022/12/10